ここ最近、「AIに仕事を奪われる」、「AIに取って代わられる」という言葉を耳にするようになりました。実際のところどうなのでしょうか?
SF映画などで描かれているように、人間がやる必要のない仕事はロボットたちがやってくれるようになるのでしょうか?
今回は、ホリエモンこと堀江貴文氏と、"現代の魔法使い"落合陽一氏の共同執筆「10年後の仕事図鑑」を紹介していきます。
それでは行ってみましょう!
AIが未来にもたらすもの

以前、ホリエモンはTwitterで、「保育士の給料がなぜ低いのか」という問いに、このようなツイートをして炎上しました。
リプ欄を見ていると、まぁ分からなくもないな、という数々の反論を目にすることができますが、このツイートの真意について本書で説明しています。
ワイドショーでも取り上げられ、コメンテーターの方々に大バッシングされていました。
で、ここで堀江氏は保育士を例えに上げていますが、"誰でもできる仕事"というのは、まだまだたくさんありますよね。誤解を招きかねないのでここには具体的に書きませんが、ちょっと身の回りの仕事を想像してみてください。
安い給料で嫌々やるような仕事はいずれAIがやるようになり、人間は働かなくてよくなり、遊んで暮らせるようになる、というのです。
そうなると、「国がダメになる!」という人がいるのですが、果たしてそうでしょうか?本当に働きたい人だけ働く状況が出来上がることによって、はじめて健全な世の中が出来上がるのではないかと思います。
なくなる仕事と生まれる仕事

ここでは、AIの発達によって今後なくなるであろう仕事と、人間が働くことがなくなり、自分の好きなことだけやり始めたときに生まれてくる仕事について書かれています。
なくなる仕事は例えば、管理職、レジ打ち、公務員などなど30種類を例に挙げています。
そして、生まれる仕事を紹介する前にホリエモンは、
なくなる仕事リストなんて血液型占いくらいの精度しかない
出典:10年後の仕事図鑑
と前置きして、「なくなる仕事を考えることは意味がない」と述べています。
これからは既存の仕事を受けるのではなく、自ら遊びから仕事を作り出していく世の中になるのだといいます。
お金とどう付き合うか

さて、ここまでで「働かなくていいだの遊べだの言ってるけど、お金はどうすんだよ?」と感じる人が多いと思います。
堀江氏はこれまでお金について語ることが多かったのですが、落合氏がお金に関して語っている内容は新鮮でした。
お金がどのように誕生したのか、どのような過程を経て今のお金の姿に至るのか、歴史を振り返りながらとても簡単に説明してくれています。
生きていく上で必ずしもお金が必要ではないことが分かるはずです。
未来の幸福と社会

ワークライフバランスという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、この言葉の定義について引用してみます。
ワーク・ライフ・バランス( work–life balance)とは、「仕事と生活の調和」と訳され、「国民一人ひとりがやりがいや充実感を持ちながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる」ことを指す。
wikipedia
つまり、"働かざるもの食うべからず"の精神が根底にあるわけです。食べていくには働かなければならないという風潮はまだまだ日本に根付いていますが、それが崩れ去ろうとしています。
ベーシックインカムもそうですが、好きなことを仕事にしている人は、そもそも働いているという感覚すらなくなっているように思えます。堀江氏が「遊びと仕事の境界線がない」と言っていることはこういうことなんですね。
最後に
この本は、ホリエモンと落合氏の対談から生まれているので、本の流れが、堀江→落合→堀江→落合…という掛け合いのような形式になっています。
一つ注意しておかないといけないのは、二人の意見が完璧に一致していることはない、ということです。レビューを見たときに「意見が食い違っている」というものを散見しますが、考え方が全て同じなら二人で本を出す必要もないですよね。
それと、私のように今まで二人の発言や書籍をわりとチェックしてきたような人には、「なんかこの発言どっかで見たな」となる可能性が高いです。
ですので、この二人の考え方をサクッと同時に知りたい初心者の方にはとてもおススメできる本になっていると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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