カフェイン、摂ってますか?
一般的には「眠い時はコーヒーを飲む!」みたいな風潮がありますよね。ここぞという時にカフェインを入れる人は多いと思います。
カフェインに対してそのような認識は今のところ間違っていないようで、やはり何かしらの効果を得ることができるようです。
で、筋トレを始めとしたスポーツに対しての効果はどれほどなのでしょうか?
今回は運動前にコーヒーなどのカフェインが入ったものを摂取することで、どのような効果を得ることができるのか、見ていきます。
それでは行ってみましょう!
もくじ
カフェインの効果
覚醒作用と疲労の軽減

"眠気覚まし"が代名詞であるかのように、カフェインの存在は今となっては誰もが知っています。さらに精神、肉体的疲労も軽減するという研究がいくつもあります。
具体的に、効果にまつわる時系列を書いておきます。
- カフェインを摂る
- 30~45分で最大血中濃度に達する
- 5時間で半分が代謝される
こんな感じです。
ということは、トレーニングの30分前にコーヒーなりエナジードリンクなりを飲み切っていれば、目が覚めた状態で臨めるということですね。なので、コーヒー飲みながら、というのは手遅れみたいですね。
最大の効果が得られるように逆算して飲みましょう。
脂肪燃焼

これに関しては、ほんの少しのオマケとして考えた方だいいでしょう。カフェインによる脂肪組織の分解は微々たるものです。コーヒーばかり飲んでいる人は体がどんどん引き締まっていく、なんてことはあり得ませんよね。
とはいえ、ちょっと期待してみたら気分がいいのでパフォーマンスが上がるかもしれませんね。
まさに信じるものは救われる、という状態です(笑)
筋力の増加

様々な研究で、『カフェインの摂取により記録が上がった』という結果が得られているようですが、実際にカフェインで筋力が上がったのかどうか分からないという疑問が残ります。
個人的にはカフェインそのものが筋肉に直接働きかけるわけではなく、先ほどの"覚醒作用と疲労の軽減"という要素から、より集中できるようになったという可能性が高いと思います。
「結局記録が伸びるんだからいいじゃん」と言われそうですね。はい、そのとおりです、申し訳ありません(笑)
目が覚め、疲れが軽くなることで記録が上がった、という全体的なパフォーマンスの向上を多少は期待してもいいと思います。
筋肉痛の軽減

カフェインが筋肉痛を軽減してくれるのだとしたら、個人的に嬉しいと思っています。なぜなら、筋肉痛が出ない方が日常生活に支障をきたすことはないし、スムーズに次のトレーニングに向かうことができるからです。
中には筋肉痛がないと何だか寂しいという方もいらっしゃいますが、必ずしも筋肉痛というものが今後のパフォーマンスアップに影響するという科学的根拠がまだ確かではないという現実があります。
筋肉痛に関してはまた別の記事で取り上げますが、あまりゴチャゴチャと考えすぎるのもよくないので、「そうなんだ」くらいの気持ちでいきましょう。
頭痛の軽減

先ほどと関連して、またもや痛みの軽減シリーズです。頭痛に関しては、『一時的な軽減』という研究が一般的なようです。
で、面白いなと思ったのが、『カフェインは頭痛薬の効果を高める可能性がある』というものです。「薬と組み合わせるなんて何だか怖い」と思うかもしれませんが、もともと頭痛薬にはカフェインが入っているものがあるので、わりと合理的だと思います。
カフェインの悪影響
カフェインを摂ることで生じる影響は良いことばかりではありません。しかし、注意して摂ると何も問題がないことの方が多いので、心配する必要はないかと思います。
では、カフェインのデメリットをあげていきます。
眠れなくなる

一番最初に"覚醒作用"のお話をしましたが、それがそのまま睡眠に悪影響を及ぼす可能性があるというのです。
「夜にコーヒーを飲むと眠れなくなる」という人もいると思います。私もその一人です。
時系列のところで、5時間で半分代謝される(いわゆる半減期)と書きましたが、例えば、夜中の12時に寝る予定だとしましょう。そうすると、午後7時までには摂取し終えてなければいけません。いや、それでも結局半分にしかなっていないのです。
カフェインの影響を受けやすい人は、午後に摂るのを避けた方がいいでしょう。ついでにカフェインを含む飲食物を載せておきますね。
- コーヒー
- エナジードリンク
- チョコレート
- ココア
- コーラ
- お茶
- 紅茶
逆に頭痛になる

先ほどは『頭痛を軽減する』とのことでしたが、今度は逆に頭痛になるかもしれない可能性についてお話します。
「は?」と思うかもしれませんが、日常的にカフェインを摂取し続けているいわゆる"カフェインヘビーユーザー"の頭の中で起きていることを簡単に説明すると、
- カフェインを摂る
- 脳の血管が収縮して頭痛が軽減される体制を取る
- 収縮し続けた血管が開き、一気に血液が流れて負担がかかる
- 頭痛になる…
つまり、常にカフェインを摂っていると、ずっと頭痛に対する体制が整う半面、反動がデカいということになります。
過ぎたるは猶及ばざるが如し
何事も適度が一番ですね。
最後に:カフェインとの上手な付き合い方
コーヒーで眠れなくなるようなカフェインの影響を受けやすい人と、何杯飲んでも平気な人がいるのが事実です。
カフェインは上手く使えばとてもうれしい効果を得ることができる反面、リスクも持ち合わせています。もし、効果を得たいのならば、普段から『カフェインを摂らない』という手段が有効です。ここぞという時に力を発揮することができますから。あとは久々に飲むコーヒーの味がおいしく感じるという効果もあります(笑)
最後まで読んでいただきありがとうございました。
〈参考文献〉
- Caffeine and Energy Drinks
- Acute Caffeine Ingestion’s Increase of Voluntarily Chosen Resistance-Training Load After Limited Sleep
- Caffeine and sports performance
- Minimal Effect of Acute Caffeine Ingestion on Intense Resistance Training Performance
- Caffeine Use in Sports: Considerations for the Athlete
- Caffeine Effects on Sleep Taken 0, 3, or 6 Hours before Going to Bed
- Caffeine ingestion does not alter carbohydrate or fat metabolism in human skeletal muscle during exercise
- Effects of oral administration of caffeine and D-ribose on mental fatigue
- Caffeine and headaches
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