あなたは、ホリエモンという男についてどんなイメージを持っていますか?
ひと昔前では、
- 金の亡者
- 炎上芸人
- すぐ感情的になる子供みたいなやつ
と、こんな感じでしたね。今でもこんなイメージを持っている人は少なくありません。というか、金の亡者以外の要素は現在でも事実といっても否定はできないでしょう(笑)
今回はホリエモンこと堀江貴文氏の、2013年までの出来事を事細かに綴った著書「ゼロ」について紹介していきます。
それでは行ってみましょう!
この本の特徴
この「ゼロ」の構成としては、ホリエモンの人生を時系列に沿って読者に伝えようとしています。
- 2、3歳児の幼少期
- 小学生
- 中高一貫校
- 東大
- 中退後の起業
- 逮捕から獄中生活
- 釈放後
ざっくり書くとこんな感じですが、常に"働くこととは"というキーワードをベースに話を展開しています。これにより、単純な"堀江貴文物語"ではなく、「みんなも働くことの本質を一緒に考えようよ」というように読者を置いてけぼりにさせないという意思が伝わります。
さて、ここから本題に入っていきましょう。
小さな成功体験を積み重ねる

ホリエモンと言えば"起業家"というイメージが湧きますが、何も最初からポンポン起業できていたわけではなかったようです。東大を中退してダラダラと遊んでいると、ある日友達からヒッチハイクをしないかと声をかけられ、ノリでついて行き、ほとんど日本を一周するまでヒッチハイクを続けたのだとか。
ヒッチハイクは乗せてもらえるまでに多くの人に断られるという過程を避けては通れませんよね。しかし、その状況って何かに似ていないでしょうか。そう、ビジネスなんですね。「どうすれば成功するか」という質問をラジオだったか何かのメディアで投げかけられて、こんなふうに答えていました。
たくさんのことに挑戦してきた中で、その内のいくつかが当たっただけ
「量より質」と言われがちですが、その質をなすためのスキルが身についていないと低質なものになってしまいますよね。それはスポーツ、勉強、仕事の世界でも同じことが言えると思います。
大きな成功の前に、無数の小さな成功を成し遂げなければいけません。今日の自分を一か月前、一年前と比較して、少しでも良くなっているなら自分を信じて進むべきです。
カネのために働くのか?

彼自身が逮捕された時、私は何のことか分からなかったし、親や周りの大人に聞いてもやはりよく分かっていないようでした。ただ、世の中の空気として、「ホリエモン=金の亡者」というイメージが浸透していたことはなんとなく知っていました。
その時に思ったことは「一生遊んで暮らせるお金を手に入れているのに何でまだ働いているんだろう?」という疑問でした。この本を読んでその疑問がようやく解けました。彼にとってやりたいことがたくさんある、だから現在進行形で働き続けているんだということが分かります。
"好きなことで生きていく"のキャッチフレーズで若者からの支持を急激に獲得しているYouTuberが分かりやすい例でしょう。中には金のために活動しているyoutuberもいるようですが、老若男女問わず人気を博しているヒカキンさんは元々スーパーのレジ打ちのバイトをしていましたが、その傍らで自分の好きなビートボックスの動画を上げると全世界に瞬く間に知名度が広がりました。好きなことで生きていけることを証明してしまったわけです。
でも、「そんなの結局は一握りでしょ?」という落胆を含んだツッコミを入れる人もがほとんどですよね。やる前から無理だと決めつけているパターンですね。しかし、「できない理由」よりも「できるかもしれない理由」を探す方がよっぽど健全です。何かに挑戦するか迷っているなら、やってしまった方が成功や失敗にかかわらず後の財産になります。
絶望しているヒマなどない

日本という国は世界的に見てもとても安全な国で間違いないでしょう。夜中に女性が一人で歩けるなんて海外の人からすると信じられない状況です。しかし、そんな日本は悲しいことに一番多い死因が"自殺"のようです。これだけ衣食住が確保されて満たされているような国であるにもかかわらず、人生に絶望して自らの命を絶ってしまう人が異常に多いのが現状です。
自分が「ここ」にいるという事実に対して、誰かを恨んだり、過去を悔んだりしないように意識していた。そんなところに大切な時間とエネルギーを注ぎたくなかった
ゼロ
信頼していた部下から裏切られ、全てを失い、刑務所送りという本来なら絶望の淵、人生の終わりのような経験をしてもなお、彼が前向きなのは今を集中して生きているからなんですね。
「あの時こうしとけばよかった」という言葉をたまに耳にしますし、私もそのクチでしたが今そんなことを考えていても過去を変えられることはできませんよね。変えるべきは"今"であり、"未来"なのです。
最後に
今まで、彼の考え方などはTwitterやyoutube、その他の書籍で知ることができていましたが、本書はそれらとは打って変わって彼も私たちと同じ人間なんだなと改めて思わせてくれました。ホリエモンという一人の人間の温かさも垣間見えます。
違うところがあるとすれば、何かに対して打ち込んで極めていく努力ができる人なんですね。ホリエモンという一人の人間の温かさも垣間見えます。今挑戦していること、しようとしているものを諦めずにもう少しやってみようかなという気持ちになる作品でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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