こんにちは!
今回はtofubeats氏の「朝が来るまで終わる事のないダンスを」という曲について書いていこうと思います。
まず、この曲の歌詞を見てみましょう。
ああ 夜が来て町に闇が降るよ
誰も居ない電車で見た景色を
朝が来るまで終わる事無いダンスを
朝が来るまで終わる事無い音楽を
朝が来るまで終わる事のないダンスを/作詞作曲:tofubeats & dj newtown
歌詞はたった四行です。さらに、曲中で歌われている歌詞は後半の二行をずっと繰り返しています。
この曲を初めて聞いた時、「えっ?」というふうに少々混乱しました。
今まで、歌というものは「Aメロ→Bメロ→サビ→二番」というのが普通だと思っていたからです。
それが根底から覆されました。
普段から固定概念はよくないと自分に言い聞かせていたのですが、この曲は音楽に対して新たな見方を与えてくれました。
この曲ができた経緯とその後の反響とは?
imoutoidの死

tofubeatsは音楽を一緒に作る友達が地元にいなかったため、インターネットで音楽について調べていると、
同じような仲間がいることに気付きます。
そして音楽を無料ダウンロードで配信しているMaltine Records(マルチネレコード)に参加することになります。
imoutoidもまたマルチネレコードに参加していた一人でもあります。
彼はtofubeatsが天才と言わしめたほどの実力を持っていて、メジャーレーベルからもオファーも受けていました。
誰もが彼のことを「売れるだろう」と思っていました。
しかし、心不全により急死したことを彼の父親がブログで伝えました。この時まだ18歳という若さでした。
さらにtofubeatsは別の友達の死、そして東日本大震災と立て続けに悲しいことが起き、
「人が死んでほしくない」という想いを込めて「朝が来るまで終わる事のないダンスを」という曲を作ったそうです。
風営法問題

風営とは風俗営業のことですがこれにクラブなども当てはまります。
で、午前0時から6時までの時間は営業してはいけないという法律があるんですね。
あるときから、この曲はアンチ風営法ソングとして扱われるようになったが、
もっと大きな意味で「ダンス」を続けるための曲として作ったものだった。
別にクラブで踊れなくたって家でヘッドホンをつけて踊ればいいという思いがここには込められている。
マルチネのメンバーはダンスミュージックが好きだが、
全員未成年のときに自分の部屋で「踊る」ことから出発したはずなのだ。
wired.jp「インターネットはいかにぼく(と音楽)を救ったか?-tofubeats寄稿
今となってはクラブでバンバンDJやLiveをやっているtofubeatsですが、この言葉には考えさせられます。
作った曲が意図していない方向に使われてしまったことを残念に思いつつも、
この機会に風営法を知ってもらいたいと「朝が来るまで終わる事のないダンスを2012mix」を無料配信しています。
クラブに行くような人は少ないと思います。私も行ったことがありません。
しかし、私のように家で一人で勝手に盛り上がっている人のためにもダンスミュージックはあるんだと思います。
当たり前ですが、ダンスミュージックはクラブに行く人だけのためのものではないんですね。
最後に
やはり誰しもこの「朝が来るまで終わる事のないダンスを」を聴いたときに、まさか友人の死がきっかけだということに
気づきませんよね。華やかな曲調であり、どこか寂しさを思わせるような素晴らしい曲だと思います。
MVでも、人がいなくなった時間帯の東京を映していながらも疾走感が出ています。
夜景のように人が造ったものでも何であんなに美しいんでしょう…
いつでも一人で踊れそうです。
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