この記事にたどり着いたあなたは落合陽一氏のことを既にご存知かと思います。
最近といってもここ数年で認知度が一気に上がり、メディアの露出なども増えてきている彼ですが、世間一般のイメージはこんなところでしょうか。
- 頭がいい
- 変人
- ホリエモンと仲良し
彼のことを知らない読者の方のために簡単に肩書を書き連ねておきます。
- 2015年 東京大学、学際情報学府の博士課程を修了
- 2017年 筑波大学の学長補佐
- 2018年 筑波大学の准教授に就く
…と、これだけでも彼がどのくらいのエリートなのか分かるかと思います。
で、実際に彼がどういうことを考えているのかを、より深く知るために著書「デジタルネイチャー」を読みました。
今回は、この本の大まかな内容、彼がどのような目でこの世の中を見ているのかを紹介していきます。
それでは行ってみましょう!
デジタルネイチャーとはなにか

いきなりこの本のタイトル、「デジタルネイチャー」とは何ぞやというところから始まります。
彼が提示するこの世界観を簡単に表現すると、"人工物"と"自然"には違いがない、ということなのだそうです。つまり、人間=機械…
「は?・・・」と思いますよね。しかし、一旦そのような余計なイメージは置いて読み進めてみましょう。
このトピックでは「近代」というものに着目して、そこから脱する方法について、先を行き過ぎていたエジソンの発明、そして徐々に認知度が高まってきているベーシックインカムを取り上げながら説明しています。
特に、「働きたくない・・・」、「ベーシックインカムで暮らせるようになるってマジ?」と考えている方にとって興味深い内容になっています。
他にも、これからの学校の在り方、ストレス社会、モチベーションについても語られていて非常に面白い内容が詰まっています。
魔術化

度々メディアでは、"現代の魔法使い"と紹介される彼ですが、ここでは魔術というワードを使い、話を展開していきます。
私たちが魔法や魔術という言葉に抱くイメージは、「ハリーポッターの世界のような、つえを持った人が何か不思議なことを起こす」といったものだと思います。
しかしここでいう魔法とは、少し現実的な現象のことを言っています。例えば、この記事を読んでくださっているあなたのデバイスは、スマホ、PC、タブレットといろいろあるかと思いますが、"なぜこんな機械でこんな記事が読めているのか"なんて考えなかったのではないでしょうか?
つまり魔法にかかることとは、どんどん便利になっていく世の中に生きているが、それらがなぜそうなっているのかを説明できるひとがほぼ皆無な状態のことを差しています。
確かに、私もなぜパソコンが動くか分からないのに、こうしてキーボードを打っています(笑)
〈人間〉の殻を脱ぎ捨てるために

これまで、私たち人間はどうあるべきかという議論が散々繰り広げられてきたかと思います。
しかし、やはり好きなこと、自分の感情が揺れるものに夢中になるのがいいんじゃないか、という結論に紐づいています。
「あれ?この考え方どっかで聞いたよな?」と、もうお分かりかと思いますが、そう、ホリエモンです。実際、彼らの仲がいいのはこういった考え方が似ているからなのでしょうね。
人間の「幸福」、「死」という概念に対する考え方が近年知らず知らずのうちに変わっています。本の中で例えに上がっていたのがTwitterのあのアカウントです(おそらくご存知のあかうんとです)。
ここでようやく"人間と機械に違いがない"という言葉の意味が理解でき、「なるほどな」と思いました。
最後に
彼の書籍を読むにあたって、ひとつだけ注意点なのですが、非常に専門用語が多いです。節の最後の方に用語の説明を親切に書いてくれていますが、それを毎度確認しながら読んでいると、めちゃくちゃ時間かかります。
読んでいて、「なんのこっちゃ・・・」と感じたら、そのまま流し読みしていき、自分でも理解できそうな文章にあたるとまた普通に読んでいけばいいと思います。そうしたところで、本の内容が理解できないなんてことはありませんので安心してください。
せっかく、「なんか面白そう」というワクワクと不安を抱えながら本を手に取り、読んでも意味不明では楽しくありませんよね。そもそも、本の読み方に決まりなんかありません。読んでいる途中に誰かに監視されているわけではありませんので変に見えを張る必要もないですよね。
大丈夫です。著者はところどころ万人に理解できるような内容を絶妙に落としています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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